CASE
STUDY 2
農事組合法人広島県東部養豚組合 様
デジタル目勘の導入背景は「働き方改革」。
当社肥育豚でも±2kg 誤差で即採用決定。
上物率、平均出荷体重も昨年より向上。
さらなる技術改良に期待している。
農事組合法人広島県東部養豚組合 第二牧場
本社所在地 | 広島県三原市 |
---|---|
農場規模 | ♀710 頭・一貫 |
年間出荷頭数 | 14,000 頭 |
従業員数 | 20名 |
肥育豚種類 | WLW、PIQUA |
---|---|
出荷基準体重 | 110kg以上 |
デジタル目勘導入時期 | 2020年6月 |
デジタル目勘利用台数 | 1台 |
大洋ポークグループの食肉供給企業
当社は1972年に設立、現在は広島県内の肉豚出荷頭数の約55%を出荷する大洋ポーク株式会社の食肉供給企業として、4カ所の農場から年間約5万8千頭を出荷、広島県が推奨するブランド豚 「瀬戸内六穀豚」「おのみちサンポーク」などを生産しています。
当農場は緑豊かな三原市中央部に位置し、カーテン式豚舎が4棟、セミウィンドレス豚舎が2棟の計6棟で年間1万4千頭の肥育豚を出荷しています。
デジタル目勘を導入する前は出荷責任者が目視で出荷を判断していました。
皆が休みを取れる働き方の実現を目指して
しかし出荷責任者は1名で、熟練の経験と勘で見事に選畜するのですがなかなか休みがとりづらく、特定の人への負担が大きくなっていました。熟練の技はカンタンに伝授できるものでは無いからこそ誰でも選畜が出来て休みが取りやすくなる方法はないだろうか、と日々考えていました。
そんな時、17年9月に雑誌「養豚界」の広告でデジタル目勘を初めて見て、すぐにNTTテクノクロスと伊藤忠飼料に電話で問合せした記憶があります。その後も「IPPS(国際養鶏養豚総合展)2018」でスマートフォン方式の実物を見たのですが、すごく印象に残っています。
なので商品化された今回の専用端末を初めて見た時は、スマホと比べると大きくゴツくて、女性が片手で扱うにはやや重いかなと感じましたね。もう少し小型にならないかなと。でも、このサイズだからスノコの隙間に落ちない安心感はあります。
実際の体重との誤差は上下2kgと全く問題無し
当社の社長はデジタルの活用には積極的です。社員用スマートフォンやPCも導入、養豚管理システムの導入も検討しています。トップダウンでなく、現場の声を重視しながら業務効率化を推進しており、デジタル目勘も上申したところ、その必要性を感じて頂き、すぐ導入に向けた検討に入りました。最終的な導入判断は社長同席の元、伊藤忠飼料の営業さんに農場デモをして頂き、その結果次第で判断することになりました。
当社の豚はWLWという交配で体型は丸く太く、割と深みもある感じです。なので目視で出荷判断する際は、全身を見て、その後豚の横へ回り込んで腹の深みも見るようにしています。デジタル目勘は上面からの撮影だけなので誤差が心配でしたが、蓋を開けてみると実際の体重との誤差は2kgくらいの精度で、全く問題ない結果でした。その場で購入を決断、今年6月から利用を開始し、合わせて出荷選畜の体制も見直しました。
上物率に加え平均出荷重量も改善
これまでの選畜1名体制を4名に変更、全員でデジタル目勘を使いこなせるように、とローテーションにしました。私も使いますし女性従業員も使っています。当農場は1豚房 30頭と多いため、全頭は撮影していません。基本的には柵の外側から撮れる豚を撮影、マーキングして目安豚を作り、それを基準に後は目視で選畜しています。
もちろん最初は心配でした。でも導入直後から出荷のバラつきは減って上物率は昨年比で8%改善、また平均出荷重量も昨年比で約3kg改善しました。デジタル目勘だけの効果ではないと思いますが、結果として改善し満足しています。また豚房内で深みを確認する際、豚に噛まれることも減り、運用面でも問題なく使えています。